サカマアプリのチャレンジFishボックスでヒガンフグ混入?!
2022年3月31日にサカマアプリにて販売されたチャレンジFishボックスで除毒加工のされていないヒガンフグが混入してしまいました。
また、それが消費者に届いてしまうという事例が発生してしまいました。
これって結構ヤバいんです。
というのも今回混入してしまったヒガンフグというのは独処理をしていないと食べることはできません。
フグにも色々あって毒のあるものから無いものまであります。
関西特に大阪の方ではてっちりという料理でフグを食べます。
日本では縄文時代頃から食べられていたという情報もあり、世界でも食されています。
フグというとトラフグが有名です。
トラフグはてっさやお鍋、から揚げにしても大変おいしいです。
特に旬のトラフグは身の味もしっかりしている高級魚です。
しかし、フグには毒があります。
そのため毒を除く徐毒をしないと食すことができません。
テトロドトキシンという毒素がありそれが体内に入ると時間が経過するごとに異なった症状が出ます。
この毒は非常に危険で毒の強さはなんと青酸カリの千倍以上ともいわれる猛毒になります。
毒がある箇所というのは主に肝臓、卵巣等の内臓、種類によって皮、筋肉にも毒がある場合があります。
毒というのは過熱すれば大丈夫なのではないかという人もいるのですが、菌は過熱で死滅しますが、毒というのは熱に強いものが多いです。
代表的なもので言うとソラニンやチャコニンです。
これらはジャガイモに含まれている毒素ですが取りすぎると食中毒になります。
また、加熱してもほとんど無毒化できないので毒はとらないというのを徹底した方が良いでしょう。
フグ毒が体内に入るとどうなる?
話を戻します。
毒をもつフグの代表格であるトラフグは1匹で約10人分の致死量になるだけの毒を持っています。
では徐毒されていないフグを食べて体内に毒が入るとどういった現象が起きるのでしょうか。
初期段階
唇、口腔内、舌などがしびれてくる感覚があります。
そして腹痛、頭痛などが起こり激しいは嘔吐が続く人もいます。
その時点で歩行がしにくく千鳥足になってしまいます。
2段階目に突入
また、呼吸困難になり血圧が低下していきます。
3段階目に突入
全身が痺れ麻痺状態になります。
最終段階に突入
意識不明になってしまいまもなく呼吸、心肺停止になったのち死に至ります。
これがフグの毒を食べてしまった4~6時間の間に起こる症状です。
しかし、食べてしまった毒の量次第ではこれより短い時間で症状が出て死に至ります。
毎年フグの毒でなくなってしまう人は約1人から2人くらいと言われています。
今はフグの調理に免許がいりますし、専門の人が捌いたフグを食べている人がほとんどなので自分でさばいて食した結果なくなってしまったというケースが多いようです。
フグ毒による中毒を防止するためにはきちんとした資格を持っている専門の調理師に調理をお願いするようにしましょう。
さらに、毒のある肝臓、卵巣等の内臓などは食べない方が良いです。
一応毒の無いフグというのもいます。
それがサバフグです。
サバフグは正式名称をシロサバフグというのですがこちらは毒が無いのでそういったフグもいます。
魚をさばく動画で有名な「きまぐれクックチャンネル」で以前「ヘンな魚おじさん」通称変おじがシロサバフグと味が同じのクロサバフグをさばいています。
非常に有名なチャンネルなので一度は見たことがあるという方もいるかもしれません。
しかし、ここで注意です。
一応シロサバフグは毒が無いので自分でさばくことが出来るという情報もネットにはあります。
実際そういっている方もいます。
ですが、シロサバフグには見た目が似た「ドクサバフグ」というものがあります。
よく見ると分かるのですが、間違えて食べてしまうと大変なことになります。
フグの専門家に判別してもらったり、裁く際にも免許を持った人にお願いするのが良いでしょう。
一番安全なのは食べない事なので、心配な人は食さないようにしましょう。
また、先ほどクロサバフグは無毒という説明をしていますが、南シナ海など一部の地域で取れたクロサバフグは体内に毒素を貯めこんでしまうことがあるようなので注意が必要です。
シロサバフグもクロサバフグもちゃんと調理をすればおいしく食べられるようですが、素人が裁くのは危険なので絶対にやめましょう。
釣り人は特に注意が必要です。
さてそんなサバフグが混入してしまったというこの件についてさらに詳しく見ていきましょう。
サカマアプリとは?
サカマアプリとはどういったアプリなのでしょうか。
サカマアプリは2015年2月3日に株式会社SAKAMAによって作られたサービスです。
「おいしい魚を食べて喜んでもらいたい」をテーマに産地と消費者をつなぐ、持続可能な新しい流通の仕組みの構築を目指しているようです。
「Sakama」の企画開発やプラットフォーム関連事業を展開しており新しいマーケットプレイスの構築と鮮魚流通を最適化に向けて活動をしています。
こういった動きは今広がっています。
例えば農業でも同じようなことを考え展開に向けて日々活動している会社もあるようです。
また、最近だとメルカリで野菜を売る農家さんもいるそうで卸売業を通さず生産者と消費者を直接つなげるような動きもコロナによって盛んになってきています。
以前からこういった生産者と消費者を直接つなげるような動きはありました。
しかし、当時は需要やリスクなどを考えると大規模展開することは難しいというイメージの方も多かったのではないでしょうか。
ですが、コロナをきっかけに様々なことが変化しました。
サカマアプリも気軽に魚を購入することが出来るのでかなり良いシステムだと思います。
とはいえ今回のように徐毒されていない魚が混入してしまったのはなぜなのでしょうか。
除毒されていない魚が混入した理由とは?
毒をもつヒガンフグが混入してしまった理由とはどういったものなのでしょうか。
公式ページを見ると「現在、原因の調査と再発防止策を管轄行政機関と連携して進めてまいります。」とあります。
混入してしまった理由についてはわからないという事のようです。
そのため再発防止の方法や具体的な対策などは現在もできていないように感じます。
まずは原因を特定し洗い出して混入しない方法を確立する必要があります。
これはサカマアプリの株式会社SAKAMAを批難するわけでもないですし、陥れたいわけでもないです。
今回の事故は単純にチェック不足だったのではないかと思います。
それは魚を取ってきた人なのか、チャレンジFishボックスという形にする際の選別だったのかわかりません。
しかし、そこ以外に混入する経路が無いので誰かの故意的犯行でもない限りありえません。
まずはチェック体制の見直しから始めたほうがいいのではないかと個人的には感じています。
サカマアプリの株式会社SAKAMAはどういった対応をしたのか?
サカマアプリの株式会社SAKAMAですが現状は以下のような対応を取っているようです。
3月31日に購入者にお詫びと商品回収の連絡
4月1日に松江保健所及び渋谷区保健所に今回の件を報告
またそれに伴ってチャレンジFishボックスは現在販売中止をしています。
チャレンジFishボックス自体はかなり良いものだと思いますので再発防止策が徹底出来たら再販してほしいと思いました。
こういった企業側のミスというのは最近炎上していたものだと吉野家の「名前入りオリジナルどんぶり」の件がありました。
https://ninniku-fest.com/?p=4179
企業の不祥事というのはほとんどの場合被害に遭う人がいます。
今回は商品に猛毒のヒガンフグが混入してしまったという事ですが、すでに回収もできており被害は報告されていません。
何より被害者が出ていなくてよかったと思います。
この件について皆さんはどう感じたでしょうか。
今回は以上になります。